『99歳、ピアノを始める』本のタイトルになりそう!

教室

私がいつもお招きいただいている「グランケアあざみ野」では、

ピアノコンサートの他に、ご入居の方々のピアノレッスンも行っています。

「ピアノレッスン」などというと、構えてしまわれる方もいらっしゃると思いますので、

スタッフはいつも「先生とお話ししに行きましょう!」「ピアノを聴きに行きましょう」等言いながら、

あの手この手で、皆様を居室から少しずつお出になられるよう、お声を掛けてくださっています。

この日、ご参加された方は、なんと99歳!!

ご自身の足でしっかりと歩かれ、お耳の聞こえづらさもなく、

とにかく発するお言葉、全てが神々しく、心に響くものばかりでした。

「一生懸命に生きてきたら、自分が何歳かなんて忘れちゃって、もうどうでもよくなっちゃったわ」

「ピアノに触れるなんて感激・・・・・新しいことを始めるって、楽しいわね」と。

99歳のM様は、このようにとても前向き。

それをその場で聞いた私は、まるで元気な魔法をかけられたような、

そして温かな気分にどんどんなっていくのが、不思議でなりませんでした。

つくづく、人は「年齢」に囚われすぎていると気づかされました。

年齢は単に「数字」に過ぎないんですよね。

私も日頃よく「もうこんな歳だから・・・・」とついつい言ってしまいがちですが、

「もう」ではなく「まだ」と言い換えることで、

様々なことが切り開けるような気がします。

同じ○○歳でも、人それぞれそれまで生きてきた経緯は違うわけで、

「私は○○歳、それがどうした」「これでいいのだ」を口癖にするだけで、

随分気持ちが変わるような気がしてきました。

私がよく自分に言い聞かせている言葉、

『幸せに敏感に、不幸に鈍感に』。

幸せだから笑うのではなくて、笑うから幸せになる、と信じています。

「体」は小さいけど、態度、いや、「心」は大きい人間になりたい。

「ダジャレ」は外すけど、「人の心」は外さず、しっかりと受け止めれる人になりたい。

私がいつも、いつも、周囲の方々に支えていただいてばかりな分、

私も、「私といると幸せな気分になる」、「私といると温かな気持ちになる」、

と、人に言っていただけるような存在になりたい。

昔、私が一番つらい時期を過ごしていた時、

長年、私を娘のように可愛がってくださっているご年配のご夫妻に、

「あなたは本当に心が綺麗。純粋で・・・今時、珍しい。こんなにも心が綺麗な女性はなかなか見当たらないわよ。だから自然と、子供も、ご高齢者も、大人だって、みんなあなたに引き寄せられているじゃない。自信もって!」と言っていただき、

その言葉がいつも私を支えています。

人それぞれが体験してきた様々な人生経験は、その人次第でいくらでも価値のあるものに変えることができるはず、そう信じています。

苦しい思い、大変な思い、悔しい思い、疲れた思い、憎い思い・・・等の負の感情は、

たくさん辛い思いもしてきた私だからこそ、自然体で受け止めてあげることができるかもしれない。

今度は、私が周囲の人を、そっと支えて差し上げれるような人になりたい・・・・

恩返し❤

今、改めてそう願っています。

99歳の方と1対1で、ピアノを通じて出会うことができ、

それをきっかけに、まだなりたい自分を言葉にしても良い歳なんだわ!と気づくことができ、

様々なことを改めて考える事ができた今日のこの日に、

心から感謝したいと思います。

ピアノレッスン

コメント

タイトルとURLをコピーしました